「素敵な役割のあふれる日常を創る」をビジョンに掲げる株式会社TRAPE(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:鎌田大啓)は、well-beingデザインを通じて人々、組織、地域に新たな可能性や価値を提供しています。その一環として、令和4年度に厚生労働省の老健事業「都道府県による市町村支援に活用するための支援パッケージ策定に係る調査研究」に取り組み、「地域づくり支援ハンドブックvol.1」を作成しました。
「地域づくり支援ハンドブックvol.1」はwell-beingな地域づくりを促進するツール
虚弱になってしまった高齢者も再び生活者(消費者)に戻ることができる
超高齢社会においては、高齢者の健康寿命延伸と日常生活の支援が重要なテーマです。ただし、地域づくりの観点からは、高齢者を一括りにして考えるのではなく、その異なる状態像を考慮する必要があります。
高齢者は健康な高齢者、プレフレイル/フレイル高齢者、要介護高齢者というように、状態によって区分されます。健康で自立した生活を送れる高齢者を健康高齢者と呼びます。プレフレイル/フレイル高齢者は、やや虚弱な状態にあり、生活上何かしらの「しづらさ」を抱えています。国立長寿医療センターの研究によれば、フレイルに該当する高齢者は6.9%、プレフレイルに該当する高齢者は49.6%であり、合計すると高齢者の半数以上がこのような状態にあることが分かっています。
しかし、プレフレイル/フレイルの状態は”可逆的”であり、適切な介護予防アプローチによって元の健康な状態に戻れる可能性が高いのです。この方々が介護予防の取組によって元気になり、地域で生産活動に加わったり、消費者として買い物をしてくれることで、地域が活気付きます。超高齢社会においては、自分らしいwell-beingな生活を送る多くの高齢者がいる地域こそが、地域の発展と成長につながるのです。
地域の関係者が手を取り合って地域づくりを進めるための対話ツール
地域づくり支援ハンドブックは、そのような”これからの地域づくり”において欠かすことのできない介護予防の重要性や具体的な取り組み方法を分かりやすくまとめています。このハンドブックを活用して、地域の実情に合わせた介護予防の取り組みを前に進めていただくことが目的です。
私たち一人ひとりが地域に住んでいる限り、自分自身や家族の健康と快適な生活のために、地域全体で支え合いながら”暮らしやすいわがまちづくり”に取り組むことが重要です。地域づくりには自治体や専門家だけでなく、地域住民の積極的な参加が欠かせません。
市町村の皆様、そしてその支援をされる都道府県の皆様にはぜひこのハンドブックを対話ツールとして関係者と対話を重ね、地域の特性やニーズに合わせた具体的な地域づくりの戦略・戦術・計画(=介護予防施策を企画・立案)を生み出していただけたらと思います。
私たちひとりひとりが地域づくりの主役です
私たちは、このハンドブックを読んで頂いた全ての方に「自分の住み慣れた地域でwell-beingな日常生活を送りたい/そんなわがまちを創りたい」というポジティブなイメージを持ってもらいたいと考えています。その実現のためには、地域の様々な関係者同士の意見交換や情報共有、対話を通じて、地域全体で協力し合い、アジャイルなアクションを繰り返す必要があります。地域づくりは、個々人の意識と行動の積み重ねでこそ前に進みます。私たちひとりひとりの参加と積極的な関与が、地域の持続的な発展と良好な生活環境の実現につながるのです。
事業概要
厚生労働省より
■ 厚生労働省ホームページへの掲載
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192992.html
■ 全国の都道府県・市町村への発信
「この支援パッケージは、市町村が介護予防・日常生活支援総合事業等を活用した地域づくりに関する取組を進める趣旨や方法をわかりやすく体系立てて示したものであり、都道府県・地方厚生(支)局が市町村への(伴走的)支援を行う際の対話ツールとして活用できるほか、市町村が介護予防・日常生活支援総合事業の理解を深めつつ施策の企画・立案を進めるための参考ツールとしての活用も期待されますので、各自治体におかれましては、積極的にご活用いただきますようお願いいたします。」
株式会社TRAPEが今まで行ってきた健康長寿社会における地域づくりの実例
寝屋川市での介護予防実証研究(2018)
- 2018年、総合事業短期集中サービスにおいて日本で始めて「リエイブルメント」という名の事業所(TRAPE運営)を期間限定で立ち上げました
- TRAPEメソッド(面談・コーチングに特化したサービス展開)を用いてリエイブルメントの実践を行いました
- RCT(ランダム化比較試験)により、客観的な科学的エビデンスを生み出しました(研究は医療経済研究機構のチームが実施)
- 要支援者が生活者(消費者)に戻る取り組みで、「元の日常に戻ろう」をスローガンにしました
- TRAPEメソッド前の総合事業短期集中サービスは口腔・栄養・運動メニューを全面に押し出したものが主流で、面談・コーチングに特化するというようなことはありませんでした
- セルフマネジメントシートという日常生活における(一行)日記を利用者に書いてきてもらい、それについて対話し、専門職が承認・賞賛しモチベートすることを重要視しました
- サービスが始まる前に、リハビリ専門職がケアマネジャーと利用者宅に訪問することで利用者の目標・強み・伸びしろについて共有するようにしました
- 生活者である利用者から地域情報を集め、シェアし合うことも積極的に行いました
- サービス終了時には介護予防手帳を活用してエールを送るような場面設定を行いました
実施成果:フレイル(虚弱状態)で一度諦めかけていた自分らしいwell-beingな日常を再獲得できました
「以前スターバックスに週2〜3回通っていた方は、スターバックスに戻っていきました」
「以前スーパーに週3回行っていた方は、そんな日常生活を取り戻しました」
「以前自転車に乗りショッピングをしていた方は、以前よりも自転車で行くショッピング範囲が広がりました」
※ 現在この取組みは、山形市ほか他の自治体へも展開されています
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株式会社TRAPE 広報担当 宛
E-mail:info@trape.jp
都道府県・市町村の担当者の皆様へ
地域づくり・総合事業(地域支援事業)について取り組まれていて「壁にぶつかっている」「高齢者を含めて地域の可能性を形にしたい」という思いを持っている方は、以下の「総合事業」をクリックして、具体的な取り組みのイメージを広げてみてください。