公益財団法人介護労働安定センター山口支部様より令和6年度介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業相談窓口における業務アドバイザーを受託しました。介護現場にテクノロジー機器を導入し、生産性向上と現場の自律的な改善活動を実現する目的で伴走支援を実施しました。

機器を「ただ入れる」のではなく、現場職員自身が解決したい課題や、機器を入れる目的を理解した上で、ルールや運用方法を話し合い、主体的に改善プロジェクトを推進できるよう伴走支援をしました。

山口県内の3つのモデル事業所で、センサーやインカム等を効果的に活用する運用ルールを現場主導で策定し必要な機器の導入に成功した結果、情報共有が円滑になり、心理的負担が軽減し、業務効率も向上した。導入過程では各事業所の現状に応じて、入浴介助時の役割分担の明確化や、外国人職員にもわかりやすいマニュアル作成等が進み、いずれの事業所でもチーム連携が強化された。機器が「なくてはならないパートナー」となり、現場の自律的改善文化が根づき始めた。

生産性向上

奈良県内事業所へのモデル事業に伴走支援を行った

改善活動の継続やテクノロジー機器の導入に対して、9割以上の職員が前向きに考えられており、テクノロジー機器導入のための土台として良いチームづくりに繋がった事例が生まれた。また、取組みを通じて落ち着いて食事介助ができる日が増えたことから食事業務がうまくいっていると思う職員が40％増加した事例もあった。業務改善がうまく進んだことで、仕事の充実感が26％改善したり、利用者に対していいケアを提供できているという声が50％増加するなど業務改善を行った業務以外への波及効果が生じた。

令和4年度から6年度にかけて「山形市介護予防モデル再構築事業」を受託しました。山形市において、高齢者が自立し、住み慣れた地域で生き生きと暮らせるよう、介護予防モデル再構築に関係者と一緒に取り組みました。

介護予防の「入口（地域包括支援センター）」「プロセス（通所型サービスC事業所）」「出口（生活支援コーディネーター）」を一体化し、短期集中プログラムとセルフマネジメント支援を導入しました。​

令和4年の関係者からのヒアリングからスタートし、その課題への打ち手として令和5年度の規範的統合を目指したスローガン作成や介護予防の入口・プロセス・出口を一体的に地域包括支援センター・通所型サービスC事業所・生活支援コーディネーターで取り組んだモデル事業を実施。 令和6年度の関係者でのワーキング実施を通して、チーム山形市が醸成された。 今後は山形市による制度設計の後、令和8年度には新たな介護予防が展開されていく。

令和6年度 岡山県介護予防に係る市町村支援アドバイザー派遣事業を受託しました。岡山県津山市・里庄町において、高齢者が自分らしく暮らし続けられる地域づくりを支援し、市町村の介護予防事業の自走体制を構築することを目的に、市町村へ伴走支援を行いました。

市町村とビジョンを共有し、対話と経験学習を重ねながら自走体制を築く約8ヶ月の伴走支援を実施した。

津山市と里庄町に対し8か月間の伴走支援を実施し、両市町において総合事業の実行体制構築を支援した。津山市ではスポーツジムと連携した「通所型サービスC」モデル事業を立ち上げ、当初漠然としていた方針を対話と整理フレームを用いて具体化。限られた地域での実施に戦略を絞り、対象者像も明確化した。これにより関係者間で共通ビジョンとロードマップを策定し、持続可能な取り組み基盤を整えた。里庄町では、高齢者が集まる目的・ニーズを丁寧に理解するため、関係性構築を大切にしながら聞き取りを行った。職員たちは対話を重ねる中で課題を整理し、小さな成功体験を積み重ねた。両市町村とも、目指す地域像を明確にし、実行可能なロードマップを策定できたことで、中長期的に地域づくりを自走できる体制の土台を築くことに成功した。

和歌山県様より「令和6年度 地域支援事業 市町村伴走支援事業」を受託しました。高齢者が安心して暮らせる地域社会の実現を目指し、市町村が自律的に地域支援事業を推進できる体制を構築する目的で、対話を通した新たな通所型サービスCの構築を行いました。

TRAPEが市町村と共にビジョンを共有し、対話と経験学習を重ねる伴走支援プログラムを実施。​

那智勝浦町では、関係者との対話を通じて「通所型サービスC」のモデル事業を設計し、利用者のセルフマネジメント力向上を目指すプログラムを実施。​日高川町では、行政・社協・介護事業所が連携し、住民の声を直接聞く「まち歩き」を行い、地域に根ざした介護予防の形を模索。​これらの取り組みにより、関係者間の信頼関係が深まり、住民主体の地域づくりが進展。​今後は、得られた成果と学びを活かし、持続可能な地域支援体制の構築を目指す。​