TOPリーダーの決意表明からすべてのStoryははじまる
プロジェクトは、STEP0からスタートします。
なぜ、STEP0なのか?それは、STEP1から現場スタッフが自分の現場について具体的な働きがい向上の取組を行うのですが、実はその前に行っておくべき重要なことがあります。
それは、取組全体のイメージを全員でもつということです。介護施設の働きがいの向上は一人ではできません。法人全体の取組姿勢を全てのスタッフで共有することが大切です。そして、それは常にTOPリーダー(経営陣)の決意表明からはじまります。プロジェクトの具体的な活動が始まる前の段階からStoryは始まっているという意味でSTEP0と言っています。
社会福祉法人寿量会様のケースでも、理事長からの言葉ではじまりました。
理事長の言葉(一部抜粋)
「法人設立30周年を迎えるにあたり、何かをかえなければいけないと思っています。何を変えなければいけないのか、それは私です。今日までいろんなことにチャレンジしてまいりましたが、良きことは継承し、そうでないことは変化させていきましょう。
その中でみんなで介護の現状、介護の現場を深掘りし、一度精査、確認をし、よりよい職場環境を作り上げ、よりよい楽しい職場つくりをケアを目指して進めていきたいとおもっております。
介護現場の負担軽減等を目指す2019年度モデル事業、全国7県がそれに選ばれて、九州の中でも熊本県だけですが、その中でも寿量会の特別養護老人ホーム天寿園を国・県がお選びいただきました。これから熊本県の高齢者の多種多様な現状を分析して役に立つモデル活動をしたいと思っています。これは皆さん方が日々前向きに良いお仕事をして頂いているからこそ得られた認可、許可です。モデル事業になったからには、全国の介護現場のために、私たちの恥ずかしいところも、いいところも全てお見せするつもりです。一人一人、皆さまが今日はお話をじっくりと聞いてこれに取り組むことによって熊本県全体の特別養護老人ホーム皆様方の一つの先に見える星になりたいという風に思っていますので今日は一生懸命お話を聞き、なおかつその先を進めていきたいと思います。」
TRAPEからのメッセージ
TRAPEからは、働きがい向上プロジェクトの内容を説明し、現場スタッフの士気を高める言葉を伝えました。
「もっとみなさんの現場を良くしていきましょう。今回みなさんと一緒に、働きがいがあり、楽しく、利用者さんにも良かったと思っていただけるような現場を作っていきたいと思っています。リーダーだけではなく、皆さん一緒にご協力頂きたいのです。なぜなら現場が全てだからです。皆さんにご協力いただいた分だけ、現場は必ず良くなります。TRAPEは常にみなさんと伴走します!」
対話の中で取組のイメージを持つ
TOPリーダー決意表明の次は、実際に働きがい向上プロジェクトに取り組む「リーダー」との対話です。ここでいうリーダーとは本プロジェクトに率先して取り組むプロジェクトリーダーのことです。プロジェクトリーダーは、法人(施設)のミドルリーダーを選出するときもありますし、これから期待の次期ミドルリーダー候補を選出することもあります。
TRAPEは、基本的にリーダーとの対話のみで現場の働きがい向上、生産性向上を実現していきます。それはリーダーが機能しマネジメントが円滑に行われている環境があれば、イコールTOPリーダーや現場スタッフとのコミュニケーションも円滑で、ひとづくり、しくみづくりが前向きに進んでいるからです。逆にいえば、リーダーがいない中で、現場の働きがい、生産性の向上を継続的に遂行していくことは困難です。
改めてTRAPEから働きがい向上プロジェクトの事業内容を説明する
リーダーとの対話の中で、もう一度働きがい向上プロジェクトの内容を説明します。なぜ何回も同じ話をするのか?それは本プロジェクトが非常に誤解されやすいからです。
- 生産性向上って意味がよくわからない。私達は工場の機械ではない。ひとをみているのだ。
- 生産性向上ってICT・ロボット入れて現場スタッフに使ってもらったらいいんですよね。
- TOPリーダー(経営陣)から言われたから、TRAPEに言われたことをひと通り行えばいいのですよね。
などの声をよくお聞きします。
TRAPEが行う働きがい向上プロジェクトでは、下記の説明を何度もお伝えし誤解を解いてイメージの共有を図ります。
- 「介護における価値を高める」=働きがいの向上を生み出すこと
- ICT・ロボットの活用は重要だが、どの場面でなぜ使うかを現場スタッフが納得して活用することが価値を生み出す上で重要だということ
- 自分達の現場をよりよくすることは自分達にしかできないので、自分達で最適解に向かって常にチャレンジすること
3つの事前準備
取組のイメージを持ったら、3つの事前準備を行います。
・心の準備
実際のSTEPを進めていく前段階として、現状のリーダー、スタッフの気持ち、現場の状態を知っておくことが重要です。Google formを活用して、本プロジェクトに関わる方々全員(非常勤の方々も含めて)に行います。
・ソフトウェアの準備
TRAPEのサービスの特徴は、現場のアクションをサポートする「伴走」です。每日対話できる環境づくり(チャットアプリ、ビデオ通信アプリなどのダンロード&設定)は最初の段階で実施します。
・プロジェクト名の準備
自分たちが主役で進めていくビジョンをリーダー、現場スタッフみんなで共有するために、プロジェクトに名前つけてもらいます。
寿量会ではさまざまな案が出たのですが、最終的に「わっがわがプロジェクト」と命名されました。
「わっがわが=あんたのため、わたしのため」という意味です。ネーミングにこめられた思いが素敵です。
プロジェクトに名前をつけることで、自分達の職場の働きがいを自分達の手で作り上げていくんだという強い思いを持っていただきます。
ここからSTEP1に続きます